胃潰瘍になる原因と症状とは?

胃潰瘍は現代社会の中で代表的な病気の一つであり40才~50~才の方に発症率が高い傾向があります。

胃を保護する役割である粘膜が塩酸やペプシンにより削り取られて欠損した病態をいいます。

発症原因としては、ストレスが原因であると知られており、悩みが多い、神経質、几帳面などのタイプの人に発症しやすい病気といわれています。

慢性胃潰瘍などは再発率が高く一生涯付き合うことになるかもしれない病気です。

代表的な症状としては腹痛や吐き気、嘔吐からくる食欲不振、体重減少などがあげられます。

胃潰瘍が発症する原因と、症状についてご説明していきたいと思います。

胃潰瘍の原因

胃潰瘍には2種類のパターンがあり、発症原因と胃の粘膜の症状も異なります。

急性胃潰瘍

一般に多く知られている肉体的・精神的ストレスから発症するものです。

育児、仕事による過労、精神的障害、不安、緊張などが原因で、頭痛などの消炎鎮痛剤の服用やアルコールの飲みすぎなども含まれます。

多くの方が「胃潰瘍=ストレス」と思いがちですが、実は急性胃潰瘍は全体の1割にしか過ぎません。

慢性胃潰瘍

再発性が高いのが特徴である慢性胃潰瘍の原因は、ピロリ菌の感染にあります。

ピロリ菌は口内から感染し、感染後はピロリ菌から発生する物質が胃粘膜の炎症を起こし、まず慢性胃炎となります。

そして炎症している胃粘膜が塩酸やペプシンによって消化され慢性胃潰瘍を発症させます。

胃潰瘍の症状について

急性胃潰瘍

急性の名のとおり、日常生活の中で突発的に起るのが特徴です。

胃の痛み、胸焼けなどが代表的で、ひどい場合には、潰瘍のある血管が破れ大量の吐血を起こすこともあります。

慢性胃潰瘍

胃や背中の痛みや、胸やけ、軽い上腹部痛などが慢性的に症状としてあらわれます。

特に空腹時に痛みが多くなり、睡眠中に激痛により目を覚ますこともあります。

急性胃潰瘍は突発的にわかり易い形で症状があらわれますが、慢性胃潰瘍の場合は自覚症状が少ない場合が多く、腹痛なども1週間程度で治まる場合がほとんどです。

その強い症状がでない特徴のせいで、長い年月をかけゆっくりと進行しピロリ菌の感染から慢性胃潰瘍となってしまいます。

ですから慢性胃潰瘍は急性胃潰瘍と違い、みなさんの不摂生ではなくて持続感染であるケースがほとんどです。

医学の進歩により最近の胃潰瘍の治療については手術ではなく、ほとんどが薬の治療で改善するようになりました。

しかし医者からいただいた薬を服用しているうちに自分の判断で「もう治った」と勘違いし中断すると再発の原因になってしまいます。

きちんと医者の指示を受け、自己判断せずに服薬してください。

そして胃潰瘍の大きな原因であるストレスについては、生活習慣の見直しや食生活の改善をおこなうことが大切です。

急にすべてを正しくするのは難しいので、ゆっくりでもいいので改善の方向に向かってください。

正しい胃潰瘍の治療を続ければ普通であれば1ヶ月~3ヶ月で完治になることが多いです。

早めの治療と予防を心がけましょう